内部通報制度の信頼性?
いざ社内の内部通報窓口を設置したものの、「なかなか情報が提供されない・・・」「ただ設置しただけの状態になってしまっている・・・」そんな企業のご担当者様もいるのではないでしょうか。
そのひとつの要因として、従業員が抱く「内部通報制度に対する信頼性」が考えられます。
- 「内部通報を受けるのは誰か?」
- 「匿名でも通報したのが自分だと分かってしまうのか?」
- 「通報したことが上司に伝わるのか?」
- 「通報した内容はどこの誰が検討するのか?」
これらは従業員が抱える疑問のわずか一部にすぎません。
また、不安や不信感は従業員が通報することに対しての妨げになってしまうことがあるのです。
■通報者が不安を感じる点とは?
通報者が不安を感じる点として、一番の理由は「自分が通報したことがバレないか」ということではないでしょうか。
- ・通報窓口を信頼できない
- ・不正の事実を伝えることに意味があり、通報者が誰であるかに意味はない
- ・実名での通報には不安がある
- ・不利益な取扱いを受けるおそれがある
上記などの理由により、勤務先の不正を通報する場合に“匿名で通報したい”と思っている従業員は多いです。
その割合は約7割にも上ります。
同様に、最初の通報先として勤務先以外(行政機関や報道機関等)を選択する割合も約半数に上っています。
不信感を取り除くために、より多くの情報を従業員へ周知する必要あり!
従業員にとって、通報することはとても勇気のいる行動です。
深刻な違反行為を目撃した可能性や、通報者自身が被害者である可能性も。
情報を提供しようしていても、企業の内部通報窓口が信頼性に欠けるな・・・と判断されてしまっては、勤務先以外(行政機関や報道機関等)へ直接情報提供されてしまい、不正や違反行為が明るみになってしまうことも。
その結果、企業のイメージダウンに繋がるなど社会的にも信頼を失う可能性が大いに考えられます。
内部通報制度は、企業内部の問題を知る従業員から、経営上のリスクに係る情報を早期に入手し、未然または早期に問題を把握・是正を図ることができる仕組みです。
そのためには、情報提供者の保護に徹底したり、安心して通報ができる環境を整備することが大切です。
安心して通報ができる環境の整備
- ○通報に係る秘密保持の徹底
- ○通報者に対する不利益な取扱いの禁止の徹底
- ○自主的な通報者に対する懲戒処分等の減免