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マタハラ訴訟で女性が逆転敗訴、その背景から企業が学ぶこと

この記事は2021年3月19日に公開したものです。法令や制度はその後改正されている場合があります。最新の情報は「改正公益通報者保護法のポイント」「匿名の内部通報ガイド」をご覧ください。

育児休業からの復職時に正社員から契約社員となり、その後雇い止めされたのはマタハラ(マタニティハラスメント)にあたるとして、女性が勤務先に損害賠償などを求めた裁判がありました。一審は雇い止めを無効として会社に賠償を命じましたが、二審では判断が覆り、女性側の請求の多くが退けられました。

裁判の経緯

報道によると、女性は約1年半の育児休業を経て、保育園が決まらなかったことから、正社員(週5日勤務)ではなく契約社員(週3日勤務)として会社と契約を結び直しました。

その1週間後、保育園に空きが出たとの連絡を受けた女性は、正社員への復帰を希望しました。会社は契約社員として契約したばかりであることを指摘し、その後の面談でも、正社員と同じ条件で働けることが復帰の前提だと伝えました。女性は労働局に相談し、労働組合を通じた団体交渉も行われましたが、会社は正社員への変更には応じないという姿勢を続けました。

その後、女性は上司との会話の録音をもとに報道機関へ訴え、裁判に発展しました。二審では、契約内容をめぐる会社の対応に違法性はないとされたうえ、女性が記者会見などで事実と異なる内容を述べ、会社の名誉を傷つけた点も指摘されました。

この事例から企業が学ぶこと

まず押さえておきたいのは、裁判所はマタハラを容認したわけではないということです。妊娠・出産・育児休業などを理由とする不利益な取扱いは法律で禁止されており、企業にはマタハラを防止するための措置も義務付けられています。育児休業は、労働者に認められた正当な権利です。

そのうえで、この事例は次のことを教えてくれます。

  • 復職時の働き方や契約内容は、本人と十分に話し合い、合意内容を書面で明確にしておく
  • 本人から希望の変更があった場合も、その都度誠実に協議し、経緯を記録しておく
  • 問題がこじれる前に、本人が社内で相談できる窓口を用意しておく

社内で本音を相談できる場がないと、不満は社外に向かい、事実関係が整理されないまま報道や訴訟に発展することがあります。そうなれば、結果にかかわらず、会社も社員も大きな負担を負うことになります。

声を社内で受け止める仕組みを

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