公益通報と公益通報者保護法 (2020/08/24)

■公益通報者保護法とは?

公益通報は、不正や違法行為を明るみに出すことによりその是正を促し、社会と企業の双方に利益をもたらすことができます。
その反面、通報者が会社から解雇や減給などの不利益な取扱いを受ける恐れもあり、実際にも報復人事と思われる事例が発生しています。

公益のために通報をした労働者を保護するとともに、国民の生命、身体、財産を保護するために「公益通報者保護法」が設けられ、 それを踏まえて「公益通報者保護制度」が整備されました。

■どんな通報が公益通報になるのか?

企業の不正や違反行為などについて、労働者が会社内部の通報窓口(=内部通報)や、外部機関(=内部告発)などに通報することを「公益通報」といいます。
公益通報者保護法では、①労働者が(誰が)②勤務先のどのような事案について③どこに通報するのか等、一定の要件を満たすものが保護される対象になります。

  • 1. 通報者が「労働者」である

この法律で保護される通報者は、「労働者」であることが求められます。
「労働者」=正社員や公務員、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーのほか、取引先の社員・アルバイト等も含まれます。

  • 2. 通報内容が、特定の法律に違反する犯罪行為などである(通報対象事実)

通報の対象となる事実(通報対象事実)は、対象となる法律(※)に違反する犯罪行為もしくは最終的に刑罰につながる行為であることが求められます。
それ以外の法律への違反については、その通報者はこの法律による保護の対象にはなりません。

通報の対象となる法律について
(出典:消費者庁ウェブサイト)

  • 3. 通報先

通報先には次にあげる3つが定められています。
優先順序はないので自分の都合で通報先を選ぶことができ、それぞれに保護されるための要件があります。

企業内部
公益通報者保護制度では、事業者が内部に公益通報に関する相談窓口や担当者を置くことを求めています。そうした事業者内の窓口や担当者、事業者が契約する法律事務所などが通報先の例です。また、管理職や上司も通報先になります。

行政機関
通報された事実について、勧告、命令できる行政機関が通報先になります。
通報対象事実に関連する行政機関と考えてもよいでしょう。
もし通報しようとした行政機関が適切でなかった場合、その行政機関は適切な通報先を通報者に紹介することになっています。

その他外部の機関
一般的には報道機関や消費者団体、労働組合など。
完全匿名ヘルプラインを含め、外部の通報窓口の設置も通報先になります。 これらへの通報が被害の発生や拡大を予防するために必要であると認められるものです。

□通報者にも注意することがある!

このような通報をする際は、通報者も気を付けなければならないことがあります。

不正の目的でないこと
通報を手段として金品をゆすりたかるなどの不正利益を得る目的であったり、会社や個人の信用を失墜させ陥れる目的である行為が「不正の目的」に該当します。
「不正の目的」でないというためには、通報の目的が上記のようなものでないと認められれば、純粋に公益を図る目的でなければならないことを要するものではありません。

他人の正当な権利等の尊重
公益通報には、次のような情報を含まれることがあります。

・第三者の個人情報(病院の患者の氏名や病歴など)
・事業者の営業の秘密に関する情報
・国の安全に関わる情報

これらの情報が不用意に広まってしまうと、個人や事業者に取り返しのつかないような損害を及ぼす可能性もあります。
そこで、通報者には、情報管理も含めて他人の正当な利益または公共の利益を害することのないよう努めることが求められます(法第8条)。

公益通報は、違法行為などの是正を期待して行われるものです。
通報を受けた事業者や行政機関などは、必要に応じて適切な措置をとったり、是正措置などについて公益通報者に知らせたりするよう定められています。

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