この記事は2020年8月21日に公開したものです。法令や制度はその後改正されている場合があります。最新の情報は「改正公益通報者保護法のポイント」「匿名の内部通報ガイド」をご覧ください。
上司や同僚からの嫌がらせや暴言によってパワーハラスメントを受けた社員が、加害者本人と会社の双方に慰謝料を請求する裁判は、これまでに数多く起こされています。被害者の主張が認められ、加害者と会社が慰謝料の支払いを命じられることも珍しくありません。
なぜ会社も責任を問われるのか
会社には、社員が安全に働けるよう配慮する義務(安全配慮義務)や、職場環境を整える義務があります。パワハラを知りながら放置したり、適切な対応を怠ったりすると、加害者の使用者としての責任(使用者責任)や、これらの義務違反を理由に、会社自身が損害賠償責任を負うことになります。
2022年4月からは、中小企業を含むすべての事業主に、パワハラ防止のための雇用管理上の措置(相談窓口の設置など)が義務付けられています。
裁判になる前に、社内で把握する
大切なのは、問題が裁判に発展する前に、社内でパワハラが起きていることを把握し、解決することです。
- 社内外に相談窓口を設け、被害者が安心して相談できる環境をつくる
- 相談があったら、迅速に事実確認を行い、誠実に対応する
- 相談者のプライバシーを守り、相談したことによる不利益な取扱いをしない
- 再発防止策を講じ、社内に周知する
被害者が声を上げられないまま退職し、その後に訴訟を起こすケースも少なくありません。上司を通さず、名前を明かさずに相談できる窓口があれば、問題が深刻化する前に気づくことができます。
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